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もし、ガンと闘うのでしたら、歯科でお口のクリーニングをしてもらいましょう

2017年12月3日 大名歯科院長
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大名 幸一さんの写真大名 幸一さんの写真

口の中には多数の細菌が生息しており、手術や抗がん剤治療などで体の抵抗力が弱った時には、肺炎や重症の口内炎など、いろいろな合併症を引き起こします。そこで、口の中の細菌をできるだけ少なくしておくことが重要ですが、自分でいくら丁寧に歯磨きをしても、実際には多くの歯垢(細菌の塊)を取り残してしまいます。また、歯石などは自分ではとることができません、したがって、手術、放射線治療、抗がん剤治療などを受ける際には、あらかじめ歯科で 専門的な口腔ケア(口腔内クリーニング、ブラッシング指導、虫歯の応急処置など)を受けて、口の中をできるだけクリーンな状態にしておくことが、合併症のリスクを軽減するために大切です。

①手術(全身麻酔)の場合
術前に口腔内クリーニングなどの専門的口腔ケアを受けた人は、術後の合併症(肺炎など)が少なく、入院日数も少なかったという報告があります。
さらに、術前の処置として、麻酔の時に歯が傷ついたり抜けたりするリスクを軽減するために、動いている弱い歯の固定処置を行ったり、保護用のマウスピースを作ったりします。

②抗がん剤治療の場合
抗がん剤の副作用によって、口の中の感染症(重度の口内炎、カンジダ症など)や、出血、虫歯や歯周病の悪化、併用薬剤による顎骨の壊死などが起こり易くなります。抗がん剤治療を受ける前から、専門的口腔ケアを開始して継続すれば、口の中に起こるこれらの合併症の重症化を予防できます。

③放射線治療の場合
特に頭頚部の放射線治療を受けると、口の粘膜や唾液腺、さらに顎骨が障害を受けて、口内炎、口腔乾燥、虫歯の多発、顎骨の骨髄炎などが起こり易くなります。抗がん剤治療の場合と違って、一度ダメージを受けた顎骨は回復が難しく、抜歯の後で骨髄炎を発症するリスクがいつまでも続きますので、状態の悪い歯は、できるだけ放射線治療の前に処置しておくのが安全です。
(歯科医師会資料より引用)

もし、ガンと闘わなくても、またはガンが無くても口腔ケアは、ほとんどの全身疾患のリスクを下げます。口腔ケア、主に歯周病ケアは受ける習慣をつけておいて将来損は絶対ありません。どの歯医者、歯科衛生士も責任を取ってくれることでしょう。たぶん。

最後までお読みいただきありがとうございます。

広島県三原市の歯医者 大名歯科


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