歯医者が休みの時ほど歯が痛む理由、知っていますか?


年末年始に歯が壊れる人、続出中。その痛み“自己管理ミス”です
「なぜか毎年、年末年始に歯が痛くなる」――そんな方、実は少なくありません。
歯医者が長期休みの時に痛みが出ると、本当に困りますよね。
しかし、年末年始は歯が痛くなりやすい条件が一気にそろう時期です。
今回は、歯科医の視点で「なぜ年末年始に歯が痛みやすいのか」「どうすれば防げるのか」を、できるだけ分かりやすくまとめます。
年末年始は歯が痛くなりやすい?その理由
年末年始は、普段より生活が乱れがちです。
- ついついダラダラ食べ・ダラダラ飲み
- 夜更かしや寝不足
- 人付き合いや家族行事でストレス増加
そして、ここが重要です。
上下の歯が無意識に接触している(噛みしめ気味)人ほど、歯は痛みやすくなります。
歯は「食事の時」だけ噛み合えば十分です。
それ以外の時間も上下の歯が当たり続けると、歯・歯ぐき・顎の関節まで休めず、痛みの引き金になります。
ダラダラ飲食が危険なワケ
年末年始は、お餅・お菓子・みかん・お酒など、食べる機会が増えます。
問題は「何を食べたか」だけではなく、飲食回数が増えることです。
飲食回数が増えると、お口の中は頻繁に酸性に傾きます。
そこに噛みしめ(歯の接触)が重なると、歯が疲労し、痛みが出やすくなります。
対策はシンプル。
「食べる時間を決めて、ダラダラをやめる」――これだけで歯はかなり守れます。
高齢者の歯が欠けるのは「歳のせい」ではありません
年末年始に意外と多いのが「歯が欠けた」「詰め物が取れた」というトラブルです。
そしてよく言われるのが、
「歳だから仕方ない」
――ですが、実際は「年齢」よりも歯の扱い方で決まります。
歯が欠ける・割れる背景には、こんな要素がよくあります。
- 無意識の噛みしめ(日中・睡眠中)
- 年末のバタバタでイライラ・緊張が増える
- まだまだお元気で、噛む力が強い
つまり「老化」より、力の使い方の問題が大きいのです。
歯にも休息を与えることが、ナイスエイジングの第一歩です。
朝起きると歯や顎が痛い…それは「現代病」かもしれません
寝ているはずなのに、朝起きると歯が痛い、顎がだるい。
これは寝ている間に噛む筋肉だけが頑張ってしまった可能性があります。
特に増えているのが、
- 寝る直前までスマホ
- テレビを見ながらウトウト
- 刺激の強い情報を浴びたまま、バタンキュー
これは体にとって不自然な入眠です。
脳が興奮している状態で眠りに落ちると、噛みしめ・歯ぎしりが起こりやすくなります。
寝入りは自然に、穏やかに。
それだけで、歯と顎が助かる方は少なくありません。
年末年始に歯を守る「3つの心得」
- 上下の歯は「離す」が基本
食事の時以外は、歯が触れていないのが正常です。 - ダラダラ食べ・飲みをやめる
飲食の回数を減らすほど、歯は守れます。 - 寝入りは自然に、穏やかに
就寝前のスマホ・テレビは早めに切り上げましょう。
歯は「壊れてから」では遅い
歯のトラブルは、ある日突然起きたように見えて、実は生活習慣の積み重ねで準備されています。
年末年始は乱れやすい分、歯の悲鳴も出やすい時期です。
「そのうち治るだろう」ではなく、
「起こさない工夫」を意識して、歯にも穏やかな年末年始を。
気になる痛みや違和感がある方は、早めの受診がおすすめです。
休診日前は混み合いやすいため、余裕を持ってご相談ください。
Author Profile
- 大名 幸一 Koichi Omyo
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