「歯は削ると弱くなる」はウソ?歯医者だけが知る“削って強くする”技術 削るほど強くなる歯⁉️
🦷歯は削ると強くなることもある?歯医者が語る“バランス”の真実
「歯は削れば削るほど弱くなる」
このフレーズ、どこかで聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
確かに、無闇に削れば歯は弱くなります。
しかし、歯科医の立場から言えば──削り方によっては、むしろ強くなることもあるのです。
⚖️「削る=悪」ではない。歯科治療の本質は“バランス”
歯は体の中でも特別な構造をしています。
外側のエナメル質はダイヤモンドに次ぐ硬さを持ち、
その内側には柔軟な象牙質があります。
この二層がうまくバランスをとることで、
“しなやかで折れない”強さを保っているのです。
ところが、虫歯などでバランスが崩れると、
力のかかり方が偏り、歯が欠けたり割れたりすることがあります。
歯医者が行う「削る治療」は、弱くなったバランスを整える行為でもあるのです。
✏️鉛筆のたとえでわかる「バランスの強さ」
想像してみてください。
新品の長い鉛筆は、少し力を加えるだけで簡単に折れてしまいますよね。
ところが、使って削って短くなると──5cmほどの長さでは折れにくくなる。
これは、長さ(バランス)の最適化によって強度が増すという現象です。
歯も同じで、咬む力・歯ぐき・かみ合わせのバランスが整えば、
削っても逆に“割れにくい歯”になることがあるのです。
🦷歯を守る「削り方」がある
歯医者が行う削合(けずり)や咬合調整には、明確な目的があります。
たとえば──
かみ合わせが高すぎて、1本の歯に力が集中している場合 被せ物が少し浮いていて、上下の歯が干渉している場合 くいしばり・歯ぎしりで、歯の根本が割れそうな場合
これらのケースでは、ほんの0.1mm単位で削ることにより、力のバランスを再分配できます。
結果として、歯が長持ちし、痛みやひび割れの予防につながるのです。
つまり、「歯を削る=弱くする」とは限らず、
“強く働ける形に整える”のがプロの削り方なのです。
💡大切なのは「削ること」ではなく「整えること」
人間の歯は、ただの“硬い組織”ではなく、
噛む力・舌の動き・顎関節などとの協調システムの中で生きています。
そのバランスが崩れたときに、
歯科医は“削ることで調律する”のです。
これは、ピアノの調律師が弦を少しずつ調整して美しい音を出すのと同じ。
歯を長持ちさせるには、「削る知識」と「削らない判断」の両方が必要です。
🏥大名歯科からのメッセージ
「削る=悪い」と思い込んでいる方ほど、
痛みや違和感を我慢して来院が遅れ、
結果的に大きく削る治療になるケースが多いです。
早めの調整や定期的なチェックこそが、
“削らずに済む口”を育てる最善の予防です。
歯を守るには、怖がらずに専門家に相談することから始めましょう。
削るかどうかを決めるのは、あなたの歯のバランス次第です。
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- 大名 幸一 Koichi Omyo
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