ハロウィンとクリスマスが歯を壊す?歯科医が語る“砂糖イベント”の正体
ハロウィン、いかがでしたか?
そして次は、クリスマス。バレンタイン…。
ここ数十年で日本に定着した“舶来の甘いイベント”は、楽しい反面、歯科の視点で見ると外来の「病気イベント」にもなり得ます。
この記事では、虫歯と砂糖の話だけで終わらせず、歯周病・糖尿病・治癒力までつなげて、イベントシーズンに歯を守るコツをまとめます。
目次
舶来の「砂糖イベント」…まだ続けますか?
ハロウィン、クリスマス、バレンタイン…。
“甘いものを楽しむ日”が増えたのは事実です。もちろん、行事そのものを否定するつもりはありません。
ただ、歯科の立場から見ると、これらは虫歯・歯周病が増えやすい時期を毎年つくってしまうという意味で、注意が必要です。
砂糖は虫歯だけでなく歯周病にも関係する
「砂糖=虫歯」と思われがちですが、実はそれだけではありません。
● 必要以上の糖カロリーは、糖尿病リスクを高める
糖カロリーを必要以上に摂り続けると、血糖値が乱れやすくなり、糖尿病のリスクが高まります。
● 糖尿病は、治癒力を下げる
糖尿病になると、体の治癒力(回復力)が落ちやすくなります。
● 治癒力が落ちると、歯周病菌に負けやすい
治癒力が落ちると、歯ぐきの炎症が治まりにくくなり、歯周病が進行しやすい状態になってしまいます。
✅まとめ
- 砂糖の摂りすぎ → 血糖値の乱れ
- 血糖値の乱れ → 糖尿病リスク
- 糖尿病 → 治癒力低下
- 治癒力低下 → 歯周病が悪化しやすい
イベント後に歯が悪くなる人が多い理由
歯科医院では、次のタイミングで口腔トラブルが増えやすい傾向があります。
- ハロウィン後
- クリスマス~年末年始
- バレンタイン後
「歯ぐきが腫れた」「口の中がネバつく」「歯がしみる」など、体感はさまざまですが、背景には食べる回数の増加と糖の滞在時間の延長が隠れていることがあります。
ハロウィン、いかがでしたか?
クリスマスケーキ、どうしますか?
昔の私:ケーキ6個でも虫歯にならなかった話
ここで少し、個人的な話を。
実は私、ケーキが大好きです。若い頃、ケーキを6個、夕食代わりに一気に食べたことが何度もあります。
でも不思議なことに、当時は虫歯にはなりませんでした。
虫歯を決めるのは「砂糖の量」より「回数」
誤解されやすいのですが、虫歯のリスクを大きく左右するのは砂糖の量だけではありません。
むしろ重要なのは、口に入れる回数とダラダラ時間です。
✅虫歯リスクが上がりやすい食べ方
- チョコチョコ食べる
- ダラダラ食べる
- 何度も口に入れる(飲食回数が多い)
✅虫歯リスクを下げやすい食べ方
- まとめて一気に食べる
- 食後は何も口に入れない時間をつくる
つまり、ケーキかどうかだけで決まるのではなく、食べ方のクセで虫歯は作られます。
ケーキでなくても、回数が多ければ虫歯になります。ご用心。
イベントシーズンに歯を守る3つのコツ
イベントを楽しみながら歯を守るなら、やることはシンプルです。
- ダラダラ食べない
- 回数を増やさない(口に入れる回数を減らす)
- イベント後は口を休ませる(飲食回数をリセットする)
「何を食べるか」より、どう食べるか。
これが、虫歯予防にも歯周病予防にもつながる大切な視点です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 甘いものは完全にやめた方がいいですか?
無理にゼロにする必要はありません。大切なのは回数とダラダラ時間を増やさないことです。
Q2. ケーキより飴やチョコの方が危険ですか?
食品の種類よりも、口の中に糖がある時間と摂取回数が大きく影響します。飴を長時間なめ続けるなどは注意が必要です。
Q3. 歯周病と血糖値は関係ありますか?
血糖値の乱れ(糖尿病など)は治癒力に影響し、歯ぐきの炎症が治まりにくくなることがあります。歯周病がなかなか落ち着かない場合は、生活習慣も含めて見直す価値があります。
大名歯科より
虫歯も歯周病も、突然起こるものではありません。
とくにイベントシーズンは、食べ方が変わりやすい時期です。「回数を減らす」ことから、今日から始めてみてください。
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- 大名 幸一 Koichi Omyo
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