【顎が痛い・カクンと鳴る】もしかして顎関節症?本当の原因と正しい治し方を優しく解説
「口を開けると顎が痛い」「カクンカクンと音が鳴る」「大きく口が開かない…」
そんな症状があると、「手術が必要なのかな?」「ずっと治らないのでは?」と不安になってしまいますよね。
実は、顎関節症は一生のうちに2人に1人が経験すると言われるほど、とても身近な病気です。そして、その多くは手術などをしなくても、日々のちょっとした習慣を見直すことで改善へ向かいます。
今回は、大名歯科が顎関節症の「本当の原因」と「正しい対処法」について、専門的なガイドラインに基づき分かりやすく解説します。一人で悩まず、まずはこの記事を読んで安心してくださいね。
1. そもそも顎関節症とは?「音だけ」なら治療は不要です!
顎関節症の代表的な症状は、以下の3つです。
- 顎関節や顎の筋肉が痛む
- 口が大きく開かない
- 口を開け閉めする時に音が鳴る
ここで皆様に安心してお伝えしたいのは、「音が鳴るだけで、痛みや生活への支障がなければ、基本的に治療の必要はない」ということです。
これは世界的な基準でもあり、首や肩を回してポキポキ鳴るのと同じような状態です。実際に、治療が必要になるのは症状を自覚した方のうち、わずか5%程度だと言われています。
💡 受診の目安(セルフチェック)
「口を大きく開け閉めしたときに痛みがあり、それが1週間以上続いている」場合は、他の病気(親知らずの炎症など)が隠れている可能性もあるため、一度歯科医院を受診してください。
2. なぜ顎関節症になるの?「かみ合わせ」は昔の常識です
昔は「かみ合わせの悪さ」が原因だと言われていました。しかし現在では、「日々の生活の中の様々な負担(要因)が積み重なって、自分のアゴの耐久力を超えた時に発症する」という考え方(多因子病因説)が世界的な常識となっています。
最大の原因は「無意識に歯を合わせる癖(TCH)」
実は、顎関節症で来院される方の約8割に、「TCH(歯列接触癖)」と呼ばれる癖があります。
普通、リラックスして口を閉じている時、上下の歯は数ミリ離れています。しかし、パソコン作業中や緊張している時などに、無意識に上下の歯をくっつけてしまっている人が多いのです。
強い食いしばりでなくても、長時間歯が接触しているだけでアゴの関節や筋肉には大きな負担がかかり、顎関節症を引き起こす最大の原因となります。
その他、アゴに負担をかける日常の要因
- 行動の癖:頬杖、スマホの長時間操作、うつぶせ読書、爪噛み
- 食事:硬いものをよく噛む、片側だけで噛む癖
- 睡眠:歯ぎしり、睡眠不足、うつぶせ寝、高すぎる枕
- 精神的なもの:強いストレス、日常的な緊張
- その他:吹奏楽器の演奏、スポーツでの食いしばりなど
3. 大名歯科が教える、顎関節症の「正しい治療方針」
顎関節症の治療には、世界的に認められている重要な大原則があります。それは、「後戻りできない治療(歯を削るなど)は、最初に行うべきではない」ということです。
⚠️ いきなり「歯を削って調整する」のはNG!
症状が改善しないからといって、かみ合わせを良くするために歯を削ったり、被せ物を新しくしたりする治療(不可逆的な治療)は避けてください。日本顎関節学会のガイドラインでも「かみ合わせの調整は行うべきではない」と明記されています。
🏥 一般的な歯科での安全な治療法
- マウスピース(スプリント)療法:夜寝る時に装着し、無意識の食いしばりによる負担を減らします。
- お薬の処方:痛みが強い時期は鎮痛剤を使用します。
- 物理療法:レーザーや電気刺激で筋肉の血流を改善します。
大名歯科では、患者様のお話をしっかり伺い、安全で負担の少ない治療からスタートします。万が一、長期間改善が見られない場合は、信頼できる専門医をご紹介する体制も整えていますのでご安心ください。
4. 今日からできる!自宅でのセルフケア
顎関節症をしっかり治すには、歯科での治療に加えて、ご自身で行う「セルフケア(家庭療法)」が絶対に欠かせません。
痛みが強い時(急性期)の過ごし方
急に痛くなった時は、無理に動かさないことが大切です。数日安静にすると、少しずつ痛みが和らいできます。
- 冷やす:痛む部分に氷水を入れた袋を10分ほど当てて冷やし、ゆっくりアゴを動かします。
- 食事に注意:食べ物は小さく切り、フランスパンやスルメなど、強く噛み切る必要があるものは避けましょう。
- あくびの工夫:あくびをする時は、下あごの下に拳(こぶし)を当てて、口が開きすぎないようにサポートしてください。
痛みが落ち着いてきたら
- 温める・マッサージ:蒸しタオルで5分ほど温めたり、指の腹で優しく円を描くように筋肉をほぐします(強く揉むのは逆効果です)。
- 癖を見直す(行動療法):パソコンやスマホを見ている時、「あ、今歯がくっついているな」と気づいたら、意識してフッと力を抜き、歯を離すように心がけましょう。
5. 注意!むし歯治療は「顎関節症が治ってから」
「顎関節症の痛みがまだ少し残っているけれど、ついでにむし歯も治してほしい」
実は、これはおすすめできません。
顎関節症の症状が完全に消えきっていない(隠れ顎関節症の)状態では、アゴの筋肉のバランスが崩れており、本来の正しい位置で噛めていません。その不安定な状態で被せ物などを入れてしまうと、後から違和感が出て、結局やり直すことになってしまいます。
大きく口を開けても、両手で無理に口をこじ開けても「全く痛みが出ない」状態になってから、むし歯や歯列矯正などの治療を進めるのが、お口全体の健康を守るための鉄則です。
顎関節症は、ご自身のアゴの仕組みや日々の癖に気づくことで、必ず良い方向へ向かいます。
「私のアゴの痛み、放っておいても大丈夫かな?」と少しでも不安を感じたら、どんな小さなことでも構いません。まずは大名歯科へお気軽にご相談くださいね!
Author Profile
- 大名 幸一 Koichi Omyo
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