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「もしも」の時に備える歯科習慣。がん治療の副作用や肺炎は、歯医者で予防できる!

2026年2月13日 大名歯科院長
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歯科医院で口腔ケアを受ける女性と歯科衛生士

がん治療を控えている方へ。まずはお口のクリーニングで「闘う準備」を整えましょう

「がんの治療と歯医者さん、何の関係があるの?」
そう思われる方も多いかもしれません。しかし、がんの治療(手術、抗がん剤、放射線治療)とお口の環境は、実は密接に関係しています。

お口の中には、普段から無数の細菌が生息しています。健康な時は問題ありませんが、がん治療によって体の抵抗力(免疫力)が下がると、これらの細菌が悪さをして、肺炎や重度の口内炎など、命に関わる合併症を引き起こすことがあります。

大名歯科では、がん治療を控えた患者様に対し、合併症のリスクを少しでも減らすための「周術期口腔機能管理(専門的な口腔ケア)」を強くおすすめしています。

なぜ、治療前に「口腔ケア」が必要なの?

自分では丁寧に歯磨きをしているつもりでも、細菌の塊である「歯垢」や、硬くなった「歯石」を完全に取り除くことは困難です。
手術や治療が始まると、お口のケアが十分にできなくなることもあります。そのため、治療が始まるに、プロの手で徹底的にお口の中を清潔(クリーン)な状態にしておくことが、回復への近道となるのです。

治療法別:歯科口腔ケアのメリット

がんの治療法によって、お口に現れるトラブルやリスクは異なります。それぞれのケースで、歯科がどのようにサポートできるかをご紹介します。

1. 手術(全身麻酔)を受ける場合

手術前に口腔ケアを受けておくと、術後の誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)などの合併症が減り、入院日数が短縮されたという報告があります。
また、全身麻酔の挿管時に、ぐらついている歯が抜けたり欠けたりする事故を防ぐため、事前に歯を固定したり、保護用のマウスピースを作製したりして安全を確保します。

2. 抗がん剤治療を受ける場合

抗がん剤の副作用により、免疫が下がると、以下のようなトラブルが起こりやすくなります。

  • 重度の口内炎
  • お口の中の感染症(カンジダ症など)
  • 歯肉からの出血や虫歯の悪化
  • 顎骨(あごの骨)の壊死(一部の薬剤による副作用)

治療開始前から口腔ケアを継続することで、これらの口内トラブルの発生を抑え、重症化を防ぐことができます。お口が痛くて食事がとれない、という事態を避けるためにも重要です。

3. 放射線治療(特に頭頸部)を受ける場合

首から上への放射線治療は、お口の粘膜や唾液腺、あごの骨にダメージを与えやすくなります。

  • 口内炎や極度の口腔乾燥(ドライマウス)
  • 虫歯の多発
  • 顎骨骨髄炎(あごの骨の炎症)

特にあごの骨は、一度放射線でダメージを受けると回復が難しく、抜歯をきっかけに骨髄炎が治らなくなるリスクが続きます。そのため、状態の悪い歯は、できるだけ放射線治療が始まる前に処置を済ませておくことが安全上非常に大切です。


がんに関わらず「口腔ケア」は全身を守る盾になります

「もし、がんにならなかったら?」
それでも、口腔ケアが無駄になることは決してありません。

日頃からプロによるクリーニング(特に歯周病ケア)を受ける習慣をつけておくことは、糖尿病や心疾患、誤嚥性肺炎など、多くの全身疾患のリスクを下げることが分かっています。

「将来の健康のために、今できること」
大名歯科の歯科医師・歯科衛生士が、責任を持って皆様のお口の健康をサポートいたします。お口のことで不安なことがあれば、どんな小さなことでもご相談ください。


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