大名歯科院長ブログOHMYO BLOG

入れ歯は恐ろしい抜歯装置

2008年5月9日 大名歯科院長
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みなさま、こんにちは
広島インプラント研究会(広島県三原市歯科医院)の歯医者です

「入れ歯が難しくて困っています」これは、私が歯科医師になってから患者さまからよく聞く言葉です。
実は、私も時々、口にします。

入れ歯が難しい理由とは、入れ歯の歯以外に余計な装置が多くついているからです。
入れ歯がはずれにくいように残っている歯にかける金具、咬む力を支える歯茎に接する赤い樹脂、二か所以上の入れ歯と入れ歯をつなげる金属のバーなどなど。

どれも、入れ歯を使っていただくために必要な装置なのですが、これだけ入れ歯の歯以外の装置が付くと、違和感たっぷりです。

舌の邪魔になって、しゃべるのが難しい。
口の中に異物が入っているようで食事がおいしくない。
入れ歯の端がくいこんで痛い。

入れ歯を作って入れてもらう歯医者側も、ましてやそれをお使いになる患者さまも、あまりいい気持ではありません。

部分入れ歯の構造は、咬む力を歯が無くなった軟らかい歯茎で支えなければならないので、顎の骨負担だったご自身の歯より咬む力が激減します。

入れ歯をいい状態でお使いいただいても、少しずつ入れ歯の下の歯茎がやせていき咬む力が歯茎に伝わらなくなって、金具をかけた大切な歯に負担が増して揺れたり、折れたりします。

つまり、入れ歯とは、金具をかけた残っている大切な歯の寿命を短くしてしまう静かなる抜歯装置なのです。

現在入れ歯をしているかたは、金具をかけている歯から駄目になるという経験をされていると思います。

入れ歯でも抜歯を少しでも遅らせる方法があります。
定期的なメインテナンスです。

歯茎が痛くなくても、入れ歯の下の歯茎がやせて変化したらすぐ入れ歯の裏側をその時の歯茎に合わせて調整し直すことです。

まれに入れ歯をお預かりして翌日以降になることもありますが、ほとんど調整は1~2時間くらいで終わります。

これを年に2~3回くらい入れ歯の裏側を調整することによって、金具をかけた歯を延命でき、入れ歯の作りかえをする頻度も少なくなります。

食事をいただくために、咬み合わせのバランスを失わないために入れた入れ歯で、残っている大切な歯をなるべく失わないよう、定期的なメインテナンスを行いましょう。

予防HA(広島アドバンス)インプラント研究会
 健康増進部 大名


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