🧴【専門家監修】イソジン(ポビドンヨード)の効果と危険性|うがいの正しい使い方を徹底解説
🦠 イソジンは「クスリ」です。正しく使わないとリスクも
「イソジン(ポビドンヨード)」は、ウイルスや細菌に対して強い殺菌効果を持つ医薬品です。
しかし、「強い=安全」ではありません。正しい理解と使い方をしなければ、口腔内の粘膜や常在菌に悪影響を与えるリスクがあります。
✅ 結論:イソジンは“短期間・限定的に使う”のが正解。毎日うがいはNG!
💡 イソジン(ポビドンヨード)とは?
一般名:ポビドンヨード(Povidone-Iodine) 主な製品名:イソジンうがい薬、明治うがい薬など 医薬品分類:殺菌消毒薬(ヨウ素系)
イソジンは、医療現場や家庭で広く使われており、粘膜にも使用できる唯一の殺菌消毒薬として知られています。
皮膚だけでなく、口腔・喉の殺菌にも使える点が特徴です。
🔬 イソジンの効果:ウイルスにも細菌にも効く
イソジン(ポビドンヨード)は、
インフルエンザウイルス コロナウイルス(in vitroで) 黄色ブドウ球菌・大腸菌 など
多くの微生物を化学的に不活化します。
✅ 一時的にウイルス量を減らす効果
うがいによって口腔・喉に付着したウイルスを物理的に減らすことができます。
そのため「口の中のウイルス量を減らす」という意味では確かに効果があります。
⚠️ イソジンのリスクと注意点
① 常在菌を殺してしまう
イソジンは“悪い菌”だけでなく、“良い菌”も殺します。
口腔内には免疫を支える常在菌が多く存在し、これらを失うとむしろ感染しやすい環境になります。
② 粘膜へのダメージ
濃度が高い、または頻繁な使用は、粘膜を刺激・損傷することがあります。
とくに口内炎や傷がある場合は悪化の原因にも。
③ 甲状腺への影響
ポビドンヨードを過剰に使うと、ヨウ素の過剰摂取となり、
甲状腺ホルモンのバランスが崩れるリスクがあります。
妊婦・授乳婦・甲状腺疾患のある方は特に注意が必要です。
④ 歯の着色・エナメル質への影響
酸性であるため、歯の表面が荒れたり着色したりするケースも報告されています。
🧬 コロナや感染症予防にイソジンは有効?
新型コロナウイルス感染症の流行時に、「イソジンうがいで予防できる」と話題になりました。
しかし、科学的な観点から見ると次のように整理できます。
● 感染予防効果は限定的
ウイルスが細胞に侵入する前であれば、不活化の可能性がありますが、
一度感染して細胞内に入ったウイルスには効果がありません。
● 鼻や肺のウイルスには届かない
新型コロナはACE2受容体を持つ「鼻腔・舌・肺」の細胞に感染します。
つまり、口だけうがいしても、肺や鼻にあるウイルスは減らせません。
🩺 医師・歯科医の見解:イソジンの“正しい使い方”
感染予防(毎日のうがい) ❌ おすすめしない
常在菌バランスを壊すため、かえって免疫力低下のリスク
風邪やのどの痛みがあるときの短期使用 ⭕ 有効
一時的な殺菌には効果的。ただし数日以内に限定
コロナ・インフルエンザ感染後の使用 ❌ 効果なし
すでに感染している細胞内のウイルスには作用しない
🧠 専門家のアドバイス
「イソジンは“悪い菌を殺す薬”というより、“すべての菌を殺す薬”です。
だからこそ、常用ではなく、限定的な使用が原則なんです。」
歯科や耳鼻科の現場でも、「日常的なうがいには水または緑茶うがいを推奨」という意見が増えています。
緑茶に含まれるカテキンには、穏やかな抗菌作用と粘膜保護作用があるため、
口腔内フローラを壊さずに感染予防が可能です。
🧾 まとめ:イソジンの使い方を間違えないために
✅イソジンは医薬品であり、強力な殺菌作用を持つ
❌毎日のうがいには向かない
⭕️一時的な感染対策には有効
⚠️常在菌を壊すことで免疫を下げる可能性
⚠️甲状腺・粘膜・歯への影響に注意
最後に
🧴 正しいうがいのおすすめ
日常のうがい:水または緑茶うがい
喉が痛い・感染が疑われる時のみ:イソジンを短期的に使用
使用後は口を水で軽くすすぐと刺激を軽減できます
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- 大名 幸一 Koichi Omyo
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