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虫歯は勝手に進まない|削るほど再発する歯科医療の闇

2025年12月20日 大名歯科院長
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【歯医者が本音で暴露】虫歯は削るな?“放置=悪”という大ウソ

「虫歯は放置するとどんどん進む」――だから見つかったらすぐ削って治療。多くの方が、そう信じています。

でも、いきなり結論から言います。

虫歯は、放っておいても勝手には進みません。進むか止まるかは、“放っとき方”で決まります。

目次


虫歯は「勝手に」進まない

虫歯が見つかると、患者さんも歯医者もなぜか焦ってしまいます。「早く治さないと大変になる!」と。

しかし虫歯は、時間が経てば必ず悪化する病気ではありません。進行するかどうかは、生活の中の条件(飲食の回数・だらだら食べ・甘い飲み物など)で変わります。

例えるなら、がんにも「すぐ手術すべきもの」と「経過観察が適切なもの」があるのと似ています。虫歯も同じで、すべてを即治療にする必要はありません

「治療した歯はまた虫歯」…本当の理由

よく聞く言葉があります。

「一度治療した歯は、また虫歯になりやすい」

「詰め物と歯の境目に隙間ができるから」「材料が劣化するから」――そう説明されることもあります。

でも最大の原因は、もっとシンプルです。

なぜ虫歯になったのか(原因)を直さずに、削って詰めただけだからです。

原因が残ったままなら、当然また虫歯になります。つまり、虫歯治療が対症療法で終わると、再発はほぼ必然です。

止められる虫歯は削らなくていい

痛みがない、進行していない、生活習慣に明らかな原因がある――このタイプの虫歯は、まず「止める」が正解です。

虫歯の治療の順番は本来こうです。

  • ① まず止める(原因を減らす)
  • ② 必要なら治療する(削るのは最後)

いきなり削ると、「治療したから安心」という気持ちが生まれ、逆に生活が戻ってしまい、結果として再発ループに入ることもあります。

「もう虫歯にならない治療法」は存在しない

残念ですが、はっきり言います。

「これを詰めたら、もう大丈夫」という治療法は存在しません。

虫歯を止める本体は、詰め物ではなく、あなたの飲食習慣です。

治療して安心が“最悪”になるケース

治療後に安心してしまい、

  • 間食が増える
  • だらだら飲食が戻る
  • 甘い飲み物(砂糖・酸)を頻回にとる

こうなると、治療した歯こそ再発しやすくなります。

大名歯科が大切にしている考え方

大名歯科では、「すぐ削る」よりも「なぜそうなったのか」を一緒に考えることを重視しています。

虫歯には、

  • 削らずに止められる虫歯
  • 今は経過観察でよい虫歯
  • 早めの治療が必要な虫歯

があり、すべて同じ扱いにはできません。歯を一生守るためには、見極めが重要です。

まとめ:虫歯は“治す”より“止める”

  • 虫歯は放っておいても勝手には進まない
  • 進行するかどうかは「放っとき方」次第
  • 原因を直さず削れば、再発するのは当たり前
  • 治療より先に「止める」という選択がある

最後に:この虫歯、削らないとダメですか?

「この虫歯、削らないとダメですか?」

その一言を、ぜひかかりつけ歯科医に聞いてみてください。

大名歯科は、“削らない勇気”も一緒に考えます。



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