大名歯科院長ブログOHMYO BLOG

歯より大事な臓器が口にある。知らない人ほど老けていく

2025年12月24日 大名歯科院長
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歯より大切なものがある。歯科医が本気で伝えたい「唾液」の話

「歯を何本残せるか」が健康や寿命に関係する――この話は、よく知られるようになりました。

しかし、歯科医の立場から、あえてお伝えしたいことがあります。

実は、歯よりもっともっと大切なものがあります。
それが唾液です。

歯があっても、唾液がなければ健康は守れない

歯の本数が多い人ほど、健康で長生きする傾向があります。
同じように、唾液がしっかり出ている人も、健康で長生きしやすいことが分かっています。

自然界では、歯を失えば生きていけません。
人間は歯がなくても生きられますが、唾液がなくなると、生活の質は一気に崩れます。

食事がつらい、話しにくい、口が荒れる、感染症に弱くなる…。
唾液が減る=体の防御力が下がるということなのです。

唾液は、口の中の「天然の万能薬」

唾液には、次のような働きがあります。

  • 虫歯・歯周病を防ぐ
  • 口臭を抑える
  • 入れ歯や粘膜の傷を防ぐ
  • 口の中のピリピリ感を抑える
  • 風邪や感染症の予防
  • アレルギー反応を抑える

逆に、ストレスや緊張で唾液が減ると、これらのトラブルが連鎖的に起こりやすくなります。

口臭が気になる、虫歯が続く、歯周病が治りにくい――
その原因は「歯みがき不足」ではなく、唾液不足かもしれません。

ガムで唾液を出すのはアリ?ナシ?

ガムを噛むと、唾液は確かによく出ます。
この唾液が、虫歯や歯周病だけでなく、風邪の予防にも役立ちます。

さらに、ガムは奥歯の溝に入り込み、簡単な掃除効果も期待できます。

ただし、注意点があります。

噛みすぎは逆効果

歯と歯が強く・速く当たる噛み方は厳禁です。

これを続けると、

  • 歯がすり減る
  • 歯が割れる
  • 顎や筋肉が痛む

といったトラブルにつながります。

ポイントは「甘噛み」
軽く、ゆっくり、ほどほどに噛むことが大切です。

副作用ゼロの魔法の薬「唾液」の出し方

最近特に多いのが、頑張りすぎている女性に多いドライマウスです。

口の中が乾くと、

  • 虫歯・歯周病
  • 酸蝕症
  • 口内炎
  • 風邪や体調不良

のリスクが一気に高まります。

今すぐできる、簡単な唾液ケア

スマホを見ている時、テレビを見ている時で構いません。

リラックスした状態で、口をゆっくり動かし続けてみてください。
歯を当てず、力を入れず、「もぐもぐ」と。

しばらくすると――
自然に唾液が出てくるのを感じるはずです。

歯を守りたいなら、まず唾液を守ろう

歯は大切です。
しかし、歯を本当に守っている主役は唾液です。

唾液が出続ける口は、
虫歯にも、歯周病にも、感染症にも強くなります。

歯より先に、唾液を大切にする。
それが、健康で長く自分の歯を使い続ける近道です。


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